今回のコメント
このページでは、前回から今回にかけて私が学生と接するなかで「これは全員に伝えなければいけないな」と感じたことを紹介する。
誤解して欲しくないのは、これは学生の間違いを「さらしている」のではない、ということである。
「全員に伝える」ということをしないと、今後同じ間違いをする学生が後を立たず、
私が何度も同じことを伝えることになりかねない。
全員に伝えることでそのような無駄を避けることができる、というわけである。
言葉を正しく使おう~「人物認識」
皆さんに体験してもらっているのは人物認識なのだが、これを人物認証と言っている学生がいた。
認識と認証は全く別の概念なので、区別して用いねばならない。
『「認」の次が被っていて似ているじゃないか』と言うかも知れないが、英語で書けば
- 認識 = recognition
- 認証 = certification
であり、全く別の語である。
解説すれば、
- 認識:物事をはっきりと見分け、判断すること。例えば、目で見える範囲で、「これはコーヒーカップだ」、「これは人間だ」と判断すること。
- 認証:対象の真正性を確認する行為。例えば、PC にログインするときや、銀行のATMでお金を引き出すときなど、「自分自身であること」を証明しなければならない。そのときに使われる認証がパスワード認証、指紋認証、静脈認証などである。
認証については、1年生の情報処理入門の情報倫理で学んでいるので、「知らなかった」とは言えないはずである。
このように、言葉はその意味を正しく理解して使って欲しい。
それができないと卒業論文は書けないと思って良い。
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