マンデルブロー集合
mandelbrot.jar
をダウンロードしてダブルクリックして実行してください (コマンドラインでは java -jar mandelbrot.jar)。
マウスのドラッグにより領域を指定すると、表示範囲が拡大されます。
シミュレータが実行出来ない方は
adoptium.net
からOpenJDKをインストールしてください。
このアプリケーションのAndroid版はこちら→
複素平面上の写像
z
n+1
= z
n
2
+ c
を考えましょう。
このとき初期点 z
0
=0 から出発した軌道は、複素パラメータ c に依存して固定点、 周期解、カオス解などに収束する場合と、
無限大に発散する場合が考えられます。
無限の時間が経過しても軌道が発散しないパラメータ c の集合は マンデルブロー集合と呼ばれます。
このシミュレータは複素平面上でマンデルブロー集合を図示します。
シミュレータ上で黒い領域がマンデルブロー集合です。解が発散する領域は、 発散までにかかる時間によって決まる色がつけられています。
マウスによって図を拡大すると、マンデルブロー集合は無限に 細かい構造を持っていることがわかります。
この図形に見られるように、「部分に全体が無限に含まれている」ような 自己相似構造を持った図形をマンデルブローは「フラクタル」と名付けました。
後の研究により、マンデルブロー集合の境界の次元は 2 であることや 境界は連結していることなどが
宍倉光広教授
により数学的に証明されました。
一般に、フラクタル図形は非整数次元を持つことが多いですから、 マンデルブロー集合はフラクタルの典型例ではないことになります。
しかし、マンデルブロー集合がフラクタルやカオスの研究に与えたインパクトは大きく、
記念碑的な図形として今でもしばしば紹介されます。
なお、このシミュレータでは、「発散」の基準となる時間 (TMAX) をバーで変更する ことができます。
マンデルブロー集合の境界を調べるには大きな TMAX を用いなければなりませんが、
それだけ計算時間がかかるので注意してください。
このページは以下の書籍を参考にしています。
合原一幸、黒崎政男「哲学者クロサキと工学者アイハラの神はカオスに宿りたもう」
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