Harper 写像
harper.jar
をダウンロードしてダブルクリックして実行してください (コマンドラインでは java -jar harper.jar)。
マウスをクリックすると、その点を初期点とした時間発展が見られます。
マウスをドラッグすると、表示領域が拡大されます。
シミュレータが実行出来ない方は
adoptium.net
からOpenJDKをインストールしてください。
このページでは、Harper 写像という2次元の写像を考えます。
x
n+1
= x
n
+ (K/2π) sin (2πy
n
) modulo 1
y
n+1
= y
n
- (L/2π) sin (2πx
n+1
) modulo 1
この写像も
標準写像
と同様にヤコビアン行列式が1であるため、位相空間の体積(ここでは2次元平面の面積)が時間発展に伴い保存される保存系です。
KとLは非線形の強さをあらわすパラメータです。
Harper モデルは静止磁場と変動電磁場のかかった周期ポテンシャル中の電子の ハミルトニアンから導かれます。
同じハミルトニアンをシュレディンガー方程式に基づいて時間発展させることで、 量子カオスとの関連も議論されています。
非線形パラメータKとLを大きくするとトーラスが次々と破壊され、 全域的なカオスの海が見られます。
たとえば、K=L=5.0 とすれば、目に見えるトーラスは存在しません。
しかし、特別なK、Lの値 (例えば K=L~6.34) では分岐が起こり、 新たにトーラスが作られます。
このトーラスは加速モードトーラスよ呼ばれ、 観測量の
異常拡散
をもたらします。
(加速モードトーラスや異常拡散は
標準写像
でも同様にみられます)
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