ダフィング方程式のアトラクター
duffing2.jar
をダウンロードしてダブルクリックして実行してください (コマンドラインでは java -jar duffing2.jar)。
シミュレータが実行出来ない方は
adoptium.net
からOpenJDKをインストールしてください。
ここではダフィング方程式とよばれる次の微分方程式を考えます。
d
2
x/dt
2
= - δdx/dt + x - x
3
+ γ cos(ωt)
ただし、δ=0.20 , γ=0.30 , ω=1.0 です。
このモデルは、中央でつながった2つの井戸 (ダブルポテンシャル) の中の質点が
周期的な外力を受けた際の運動を表しています。1961 年に日本の工学者である
上田ヨシ亮先生がカオスを見出した際、 用いていたのはこのダフィング方程式を少し修正したモデルでした
(ヨシは目へんに完)。
また、このダフィング方程式は通常の 2 階線形微分方程式に非線形項 x
3
を加えただけのシンプルなものなので、
非線形力学の教科書で取り上げられることが多いです。
いま、シミュレータ中の黄色の軌道はポテンシャル中の質点の状態 (x, dx/dt) の時間変化を表しています。
質点が左右に行ったり来たりしますが、これは質点が2つのポテンシャルの間をカオス的に変動することを示しています。
この軌道は一見ランダムに見えますが、実は規則を持った運動となっていることを示すのがこのシミュレータです。
この方程式を数値的に解いた解軌道を (x, dx/dt , t mod 2π/ω) という
3 次元空間に埋め込んだ時の切口の時間変化は「
ダフィング方程式
」アニメーションのようにカオス的に変動します
(a mod b とは a を b で割った余りを表します)。 このシミュレータではこのアトラクターの時間変化を
赤色
で表しています。
黄色の軌道はランダムに変動しているように見えますが、実は常にアトラクター上を運動していることがわかります。
これは
カオスの中の秩序
を表す良い例と言えるでしょう。
フィールド上をクリックすることで、軌道の初期値を設定することができます。
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