調和振動子




harmonic.jarをダウンロードしてダブルクリックして実行してください (コマンドラインでは java -jar harmonic.jar)。

シミュレータが実行出来ない方は adoptium.net からOpenJDKをインストールしてください。


このページでは調和振動子と呼ばれるものを扱います。これは次の微分方程式で書けます。

2/dt2 = - θ

θは鉛直方向からのずれの角度とします。これは振り子の運動方程式

2/dt2 = - sin θ

に対してθが十分小さいという近似を置くことで得られるものです。

調和振動子の解は

θ = sin t

と三角関数で表されます。つまりこの振動子は未来永劫、周期的な運動を続けます。 ですからいつまでもこのページを眺めたとしても意外な結果は現れません。
これは無限の未来まで予測可能であるという意味でラプラス的な世界観です。 ラプラス著「確率の哲学的試論 (1814)」より少し引用しましょう。

したがって,われわれは,宇宙の現在の状態はそれに先立つ状態の結果であり,それ以後の状態の原因であると考えなければならない.ある知性が,与えられた時点において,自然を動かしているすべての力とすべての存在物の各々の状態を知っているとし,さらにこれらの与えられた情報を分析する能力をもっているとしたならば,(中略) この知性にとって不確かなものは何一つないであろうし,その目には未来も過去と同様に現存することであろう. (岩波文庫,内井惣七訳)

この「知性」とはいわゆる「ラプラスの悪魔」と呼ばれるものです。
しかし、このような世界観は非線形に満ちたこの世界では成立しないということをカオス理論は明らかにしたのです。

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